あの頃の君へ、これからキャンプを始める君へ〜6つの伝えたいこと〜
はじめに
この記事はキャンプ Advent Calendar 2021 6日目の記事です。
もともと自然が好きで子供の頃は祖父母とともに、祖父が所有している山に遊びに行くのが何よりの楽しみでした。
だからこそ自然の美しさ・雄大さだけではなく怖さ・過酷さを知っていた自分としては「キャンプはやらないだろうな」とぼんやり思っていたわけです。
だったのですが、2019年の11月に会社の同僚にキャンプに連れて行ってもらった際、自然の中で過ごす体験は何者にも代えがたいということに気づいてからはすっかりキャンプの虜になりました。
今年は少しペースが落ちましたが、それでも年間20泊くらいキャンプをする中で、「キャンプを始めたばかりの自分にアドバイスするなら」という形式でメッセージを贈りたいと思います。
ちなみにペースが落ちたのは引っ越しがあったのと夏にキャンプに行かなくなったからです。
来年は40泊を目標にキャンプしたいなぁ。
1つ目 寝具にはお金をかけなさい
「ハイエンドクラスの寝具さえそろえれば橋の下でも寝れるんだよ」
立てどイケメン座れどイケメン、歩く姿は世界遺産こと@pyama86さんのAdvent Calendar 2021 2日目の記事「キャンプをはじめて失敗したこと」には以下のことが書かれていました。
良いものを買うこと寝具は妥協してはいけない
本当にこの二言に尽きると思っているのですが、分かっていても特にキャンプの初期は買いそろえるものが多い中でスリーピングギアに数万円も出せないと思ってしまいがちです。
実際、私もキャンプを始めた当初はそう思っており、むしろテントやタープ、焚き火台や調理器具などにお金をかけたいと思っていました。
しかし先日の「キャンプに行った」にも記したとおり、睡眠体験が悪いとせっかくの楽しいキャンプの思い出が全部台無しになってしまいます。
特に底冷えして寒い中、震えながら夜をやり過ごした後に全身がこわばった状態で迎える寝不足の朝など、思い出したくもありません。
電気ヒーターやホッカイロ、湯たんぽや豆炭アンカなどで防寒するよりも、スリーピングギアに課金するほうが手っ取り早いと思います。いずれ買いそろえるのだから最初からスリーピングギアには投資しておいたほうが懸命です。
ちなみに今僕が使っているのは「NANGA オーロラライト 600DX」と「ソトネノキワミ S」です。
真冬でも寝汗で起きるくらい暑いので、逆にハイエンドを買いすぎたと思っています。九州なら450FP程度でも耐えられるのではないでしょうか。
特にスリーピングギアは金額による性能の差が一番出やすいものだと思っているので、ここだけは妥協しないほうがいいです。
2つ目 テントにはお金をかけてはならない
「でもそのテント、いつか買い替えますよね?」
「良いものを買うこと」とは矛盾してしまうのですが、僕はテントはそこまで重要ではないと思っています。確かにカッコいいテント、オシャレなテント、ほしいテントは山のようにあります。そしてそういうのに限ってお値段が張るんですよね。
気持ちはわかります。僕もそうなので。
ただ、テントを居住スペースとして見た場合にどれくらい滞在するのかという疑問があります。
冬場のおこもりキャンプならいざ知らず、春〜秋のキャンプはテントの外で焚き火をすることがほとんどだと思います。加えていい寝具をそろえた状態ではどんなテントでも寝れるはずなんですよね。
まずは一番形として見えやすいテントに課金したくなる気持ちはよくわかります。
とは言え十人いれば十通りのキャンプスタイルがあって当たり前で、それは今の自分と三年後の自分をとっても同じことが言えると思っています。
未来永劫今のキャンプスタイルを貫くわけでもないので、将来的に買い換える・買い足すことを考えると初期投資は安く抑えてもいい部分ではないでしょうか。
ただ昨今のキャンプブームを考えると、リセールバリューはかなりのものなので予算に余裕があるなら最初からいいものを買っても損はしないでしょう。
ちなみに僕はパップテント→山岳テント→ワンポールテントときて今はヴォールトというツールームテントをメイン使いにしています。
3つ目 山は買うな
「その山、誰が管理するんだろう?」
以前、宗像方面の住宅地の一角にある雑木林をキャンプサイトとして借りていた時期があります。
月額5,000円の一年契約で、予約を取る必要がなくいつでも好きなタイミングで行けるのでかなり重宝していました。
重宝していたのですが、問題点がいくつかありました。
「トイレがない」「水道がない」「電気がない」「駐車場から距離がある」「平らな場所がないので整地をする必要がある」など、あらかじめ分かっていたものもあるのですが、平地であったために「行く気になるのは秋〜春の実質3シーズンだけ」というのは借りる前には気づけなかったことでした。
加えて月に1〜2回程度のキャンプであればキャンプサイトを借りたほうがよいという、ある意味当たり前の結論に至り解約の運びとなりました。
事前知識として「山を買ったら維持管理・売却が大変」だということを知っていたため大事には至らなかったのですが、山を購入していた場合のことを想像するとゾッとします。
ただ、ブッシュクラフトなどの野営に近いことをやったり退勤後にハンモック泊をやったりと、普通にキャンプをしていたら味わえないような経験ができたことは大きかったです。
4つ目 好きなことやったらいいじゃん
「結局、自分の好きなことやってるときが一番楽しいよね」
僕はエンジニアを生業としていますので、常にモニターとにらめっこしながら仕事を進めています。
そうするとたまに緑を眺めて癒やされたいと思うものです。キャンプにはそういったデジタルデトックス的な側面があると思っています。
最初のうちはデジタルデトックスを実践しようとして、紙媒体で小説を持ち込んで極力スマホをいじらないようにしていました。
確かにリフレッシュできて最高なのですが、ある瞬間に「これは一種の縛りプレイなのではないか?」と思う気持ちが湧いてきました。
いろいろ考えた結果、最近はNintendo Switchを持ち込んでゲームしたり、タブレットを持ち込んで映画を見たりしています。最高のキャンプライフがより最高のものになったのは言うまでもありません。
人によっていろいろなキャンプスタイルがあるので一概には言えないですが、つまるところ自分のやりたいことをやるのが一番なのかなと思います。
5つ目 やらない自由もあるんだよ
「キャンプはどんな発想でやってもいいんだ」
4つ目の「好きなことやったらいいじゃん」とは矛盾するのですが、長くキャンプという趣味を続けるためにも、やりたくないことを無理にやる必要はありません。
なんだそんなこと、と一見簡単なように聞こえるのですが、意外とこれが難しいです。
ある程度キャンプスタイルが固まってくると、例えば「設営して温泉入りに行って、戻ってきたら焚き火をしながらご飯を食べてお酒を飲みつついい感じの時間に寝る」といった具合に作業がルーチン化しがちです。
でも、今日はお風呂入りたくないな〜って日があったり、今回焚き火面倒だな〜とかご飯作りたくないな〜とか思う日もあると思います。人間なので。
そういう「やりたくない」ことに耳を傾けて、自分の心に正直に、自由にやることこそ長続きする秘訣なのかなと思っています。
ちなみに僕は宿泊で予約したものの焚き火だけして泊まらずに帰ったことがあります。キャンプは自由だ。
6つ目 人とキャンプに行きなさい
「見つけよう、自分にとってのキャンプライフ」
先にも述べた通り、十人いれば十通りのキャンプスタイルがあって当たり前です。
今のキャンプスタイルが自分にとって最高のものであるという保証はどこにもありません。
ある程度キャンプ慣れしてくると、今のスタイルが一番いいもののように思うことがありますが、そんなことはありません。
他人とキャンプに行くことで新しいギアやキャンプスタイルに触れることができます。
持論として、他者に自分を投影することで真に自分への理解が深まると思っており、それはキャンプに置き換えても同じだと思っています。
誰かと一緒にキャンプすることで新しい刺激を受け、定期的に「自分にとってのキャンプとは?」を見つめ直す機会を作る。
そうしていいところや見つかった改善点を取り入れつつ、最高のキャンプライフを送れるといいなと思っています。
終わりに
この記事を書いているうちにもうキャンプに行きたくなってきました。
キャンプの醍醐味については皆さんよくご存じでしょうから、今更語るまでもないかなと思っています。
それよりも、この記事を読んでこんなおすすめがあるぜ!と思った皆さんのおすすめのキャンプスタイルやギアがあれば教えていただきたいです。
それでは皆さん、いつかどこかのキャンプ場でお会いしましょう!
明日はしばけんさんです。よろしくお願いします!
See u next camp!!⛺️